第438号  2010/09/13
天皇賜杯第79回日本学生陸上競技対校選手権大会
9月10日(金)から12日(日)の3日間、国立競技場で全日本インカレが行われ男子3名、女子15名が出場しました。暑い日が続く中で行われた全日本インカレの様子をお伝えしたいと思います。
大舞台で最高の走り!
〜今大会一番輝いたのは!?〜

最後まで粘りの走りを見せた千葉
(左から2番目)

1日目の女子400mでは、予選から自己ベスト更新で調子が良かった千葉が、決勝でさらに記録を更新する走りを見せ、54秒964位に入賞しました。具体的にどのような目標を持って全日本インカレに臨んだのかを聞かせてください。

「400mは54秒台、そして決勝進出を目標にこの全カレに臨みました」

予選の走りから好調ぶりがうかがえましたが…。

「予選での走りを修正して、決勝では落ち着いて自分の走りをすることが出来たと思います。仲間の応援がラスト勝負で背中を押してくれました。この結果に満足せずに、さらに自己記録を更新できるように頑張りたいと思います」

全日本インカレの直前から調子の良かった千葉がここでも自分の力を発揮しました。次の400mHへ期待の持てるレースとなりました。

400mの勢いそのままに400mH では、58秒55のこちらも自己ベスト3位に入賞、表彰台に上りました。去年の全日本インカレでは、予選落ちという悔しい結果でした。その雪辱を期するという意味合いもあったと思いますが。

「去年は力を出し切れないために決勝に進めず、悔しい思いをしました。今年はまず決勝に進むことを考え、そして少しでも上の順位を目指して臨みました」

自己新記録で表彰台に上ることができ、去年の雪辱を果たす事が出来たのではないでしょうか。

「結果は3位入賞でしたが、満足のいく内容ではありませんでした。自分の力不足を痛感しました。まだまだ上を目指せたと思います。今回の結果に満足せず、もう次に向けて気持ちが切り替わっているようですね。あと1年、また一から体を作り、来年はさらに上を目指したいけるように頑張りたいと思います。本当に暑い中、3日間ありがとうございました」

表彰台にて

仲間に刺激を与えた千葉の走り
(右から2番目)

ここで、千葉の走りを見て何か感じたことはあったか聞いてみましょう。同じ3年生の松井は何か感じましたか。

松井「いつも一緒に練習している仲間が全国の舞台で活躍する姿を見て嬉しい気持ちといつか自分も!という気持ちが強くなりました。また、自分の力を出し切って自己ベストを更新した千葉の勝負強さにはどんな秘密があるのか、これから学びたいと思います」

同じ400mHを専門種目にしている戸崎は千葉の走りから何かkんじましたか。

戸崎「千葉さんの走りを見て気持ちの強さを感じました。ラストの直線に入っても最後まで粘り、前の選手を追い上げる走りに、一つでも順位を上げてもらいたく応援に一層力が入りました。自分の力を大舞台で発揮している千葉さんの走りにとても感動しました。次は自分が千葉さんのような走りをしたいと思いました」

2人とも千葉の走りに刺激を受けたようです。また、千葉の走りから刺激を受けた学生はこの2人だけではことないでしょう。
昨年の悔しさはらす!
〜怪我を乗り越え決勝へ〜

女子800mでは高橋(舞)が準決勝で2分9秒03自己ベストをだし決勝へ進出し、決勝では2分12秒66の記録で8位入賞しました。昨年の全日本インカレでは予選敗退で悔しい思いをしましたね。

「去年は予選敗退で悔しい思いをしました。それから『全日本インカレで自己ベストを出して、決勝の舞台で勝負する』という目標を掲げ、昨年から1年間練習に取り組んできました」

去年の悔しさがバネになったのですね。しかし、怪我をしてしまい練習ができない時期もありましたね。

「怪我をしてしまい、思うように練習が出来ない日々が何か月も続き辛い時期もありました。しかし、そのたびに数えきれないくらいの人たちに支えていただきここまで来ることができました」

怪我を乗り越え、高橋(舞)は全日本インカレの舞台へ。

怪我を乗り越え決勝へ

すべての気持ちをこのレースに

怪我を乗り越えての全日本インカレ、準決勝では自己ベストを2秒以上も更新する力走でしたね。

「はい。準決勝では、練習でやってきたと通りの走りができ、自分の力を出す事ができました」

高橋(舞)の自己ベストに応援席も自分のことのように喜んでいました。目標でもあった全日本インカレ決勝の舞台はどうでしたか。

「スタートラインに立った時は、やっとここまで来たぞという気持ちでワクワクしました。しかし、結果は本当に悔しい結果でしたが、これが今の実力なのだと受け止めようと思います」

では、最後に一言お願いします。

「今回の結果は自分一人の力ではなくて先生やOGの方々、暑い中応援してくれた仲間など、本当にたくさんいてくださったからです。この経験を忘れないで、これからに活かしていきたいです」
力を出し切ったルーキー
〜来年は決勝に〜

1年生の中田は初の全日本インカレで力を出し切るが、惜しくも決勝進出を逃しました。
初の全日本インカレでしたが力を出し切れたのではないでしょうか。

「初の全日本インカレでしたが、普段から先輩方の姿を目標にし練習してきたので、自信を持って試合に臨むことができました」

日々の練習が自信へと繋がったのですね。

「それだけでなく、とても張りつめた雰囲気の中でスタートラインに立った時、福大の応援が自分を勇気づけてくれました。力を出し切れたのは、沢山のサポートがあったからです」

全日本インカレを経験し何か感じた事はありかすか?

「今回の走りで自分に足りない所が見えました。今回感じたこと、わかったことをこれからに活かし、更に上のレベルで力を出していけるように走りに磨きをかけていきたいです」


自信を持って試合に臨んだ中田
(右から2番目)
選手に力を!

3日間全力で応援しました

3日間応援組を引っ張った一関にコメントをもらいました。

「3日間、猛暑が続く中での応援でした。その中で暑さに負けないよう工夫し、全日本インカレという舞台で戦う選手に力や元気を与えられるように全力で3日間応援しました。また、選手一人一人の結果にともに喜んだり、悔しがったりと最後まで選手と一心になって戦えたと思います。そして、選手の頑張りに刺激をもらった部員も多くいました。全日本インカレという舞台で3日間最後まで戦い抜いた選手の健闘を讃えたいと思います」


猛暑の中、今年も卒業生の方々が多く国立競技場まで応援に駆けつけてくださいました。

卒業生の方々の応援に選手も「卒業生の方々の応援が聞こえ力になりました」と話していました。

暑い中でしたが、応援していただき本当にありがとうございました。

H21年度卒の方々
左から只木佑弥さん、小西航さん、神谷卓真さん
最後に主将の杉田と女子主将の武藤から今大会を振り返ってのコメントをもらいました。

◆主将・杉田のコメント◆

「全日本インカレでは選手全員が自分の持っているものすべてを出し切ることを念頭において臨みました。その中2人の選手が大きく自己ベストを更新し、入賞を果たしました。しかし、まだまだこの大舞台で力を出し切れていない選手もいました。最後の全日本インカレは終わりました。しかし、まだシーズンが終ったわけではないので、気持ちを切らすことなく、チーム全員で練習していきます。今大会に応援に来てくださった卒業生のみなさん、応援ありがとうございました」

◆女子主将・武藤のコメント◆

「今大会では、自分の力を出し切り福大らしい戦いができた選手と、そうではなかった選手の両極でした。チームとして出し切れていない部分があったと思いますし、4年生として私が勢いを作って行くべきなのに本当に申し訳ない限りです。大会を終えてみて、1年生が多いチームなので、全カレの意味をもっと4年生として、言葉だけでなく行動で伝えていくべきでした。3日間も暑い中、本当に応援ありがとうございました。」
今大会の詳しい結果はこちらをご覧下さい。→全日本インカレ結果
編集後記

「応援が聞こえて力になった」と聞き嬉しい気持ちになりました!みなさん本当に3日間お疲れ様でした!!

応援に声を枯らした3日間でした!暑い中、東京まで応援に来てくださったOB・OGの方々もたくさんいらっしゃいました!ありがとうございました!(松岡)